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【静岡県の不動産市況】地価上昇の裏に潜む「二極化」と「買い控え」のリアル

不動産購入に関して

出石 世一郎

筆者 出石 世一郎

不動産キャリア15年

丁寧な調査を行いお客様の売却、購入をサポートしていきます!

こんにちは!今回は、静岡新聞(令和8年2月3日付)に掲載された「静岡県内の不動産市況」に関するアンケート結果についてご紹介します 。静岡県不動産鑑定士協会と県宅地建物取引業協会が、2025年10月1日時点でまとめた調査(507社回答)によると、現在の静岡県の不動産市場は「二極化」が鮮明になっていることがわかりました 。■ 地価は全体として「上昇傾向」だが…
半年前と比較した地価動向の判断指数(DI)は「プラス9.2」でした 。都市部を中心に地価の上昇傾向が続いており、前回の4月調査を上回る結果となっています 。これだけ見ると「静岡の不動産は好調!」と思えるかもしれません。
しかし、エリア別の内訳を見ると格差が広がっています。静岡や浜松などの都市部での伸びが目立ち、隣接する志太や中遠といった周辺市でも上昇傾向が広がっています 。その一方で、榛原や東・南伊豆、伊豆・田方といった沿岸地域や山間部では下落が大きく、明暗がくっきりと分かれている状態です 。■ 地価は上がっても「家は売れていない」?
さらに注目すべきは、「分譲地等」や「マンション」、そして不動産売買の「仲介」の動向です 。これらの項目は、いずれも幅広い地域で下落が続いています 。
なぜ、地価が上がっているのにこういった現象が起きているのでしょうか?
その最大の要因は「建築費の高騰」です 。建築費が上がったことで都市部の物件は購入が難しくなっており、住宅需要の低下がみられます 。実際に、仲介件数も大幅な落ち込みが続いている状況です 。■ 今後の見通しとまとめ
半年後の予測についても、都市部や周辺地域で地価が上昇し、過疎地で下落するという従来の傾向が継続する見通しです 。マイホームの購入や不動産の売却を検討されている方にとって、単なる「平均データ」ではなく、「自分の希望エリアが今どのような状況か」をしっかり見極めることが大切です。また、建築費高騰という厳しい現実を踏まえ、より慎重な資金計画を立てることが求められそうです。ぜひ、今後の家づくりの参考にしてみてください。

記事の概要と調査の背景

この記事は、静岡県内の不動産市場がどのような状況にあるかを示す「不動産市況調査」の結果を報じたものです。

  • 調査実施機関:静岡県不動産鑑定士協会、静岡県宅地建物取引業協会。

  • 調査対象と時期:2025年10月1日時点。県内の全11地域にある不動産業者1,000社を対象とし、507社が回答しました。

  • 調査項目:「地価動向」「分譲地等」「マンション販売」「仲介」の4項目について、業者の「実感」と「予測」を尋ねています。

記事から読み取れる3つの重要ポイント(解説)

1. 全体としては地価上昇傾向(DI値の上昇)

半年前と比較した地価動向のDI(判断指数)は「プラス9.2」となり、前回の4月調査を1.8ポイント上回りました。

DI(ディフュージョン・インデックス)とは? DIとは「不動産価格が上昇している」と答えた業者の割合から、「下降している」と答えた業者の割合を引いた数値です。プラスであれば市場全体が「上昇傾向」にあると感じている人が多く、マイナスであれば「下落傾向」にあると感じている人が多いことを示します。

記事によれば、「上昇」と回答した割合が30.7%、「下降」が15.4%となっており、全体としては地価が上がっていると実感する業者が多いことが分かります。

2. 鮮明になる「二極化」(都市部の上昇と地方の下落)

全体の数値はプラスですが、地域によって状況が大きく異なる「二極化」が鮮明になっているのが最大の特徴です。

  • 上昇している地域(都市部とその周辺) 静岡(プラス21.7)や浜松(プラス2.4)といった都市部での伸びが目立っています。また、その都市部に隣接する志太(プラス1.1)や中遠(プラス3.3)にも、上昇傾向が波及しています。

  • 下落している地域(沿岸部・山間部) 一方で、榛原(マイナス2.4)や東・南伊豆(マイナス12.0)、伊豆・田方(マイナス7.1)など、沿岸地域や山間部では下落幅が大きく、歯止めがかかっていません。

3. 建築費高騰による「住宅需要の冷え込み」

地価自体は都市部を中心に上がっていますが、「分譲地」や「マンション」、そして不動産売買の「仲介」の動向は厳しい状況にあります。

  • 背景にある要因:建築費が高騰していることが大きな原因です。

  • 影響:土地の値段(地価)も上がり、建物を建てるコスト(建築費)も上がった結果、都市部では物件価格が高くなりすぎてしまい、一般の人が購入しにくくなっています。これが住宅需要の低下を招き、分譲地やマンションの下落、仲介件数の大幅な落ち込みに繋がっています。


今後の見通し

半年後(2026年4月)の予測についても、今のトレンドが続くと見られています。つまり、「都市部やその周辺地域では地価が上昇し続け、過疎地や山間部・沿岸部では下落し続ける」という二極化の傾向が継続する見通しです。

この記事は、単純に「地価が上がって不動産市場が好調」というわけではなく、一部のエリアに需要が集中する一方で、実需(実際に家を建てて住むための需要)は価格高騰についていけずに冷え込み始めているという、非常にリアルでシビアな現状を伝えています。


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